●UPC軍飛行艦艇

●UPC軍通常兵器群

●UPC軍決戦兵器群



G-207C ガリーニン

全翼129m
武装連装レーザー砲塔 21基
対地巡航ミサイル
(B型のみ)
積載量270t
最高速度M0.7
巡航速度(経済)400〜500km/h
イラストレーター十河シン
・解説
 ガリーニン設計局によって開発された武装巨大輸送機。製造はプチロフが担当した。
 全翼129m 積載量は270t 最大速度マッハ0.7 連装レーザー砲塔が21箇所(うち17台は自動コントロール)をはじめ、各種対空武装をハリネズミのように備えている。
 8機あるエンジンと一部の制御施設は集中防御装甲が施されており、生存性を高めている。
 重武装とはいえ、輸送機であり、非戦闘機材である。
 巨大で鈍重、最高速度もカタログ上のもので実質時速400〜500km程度の性能が実用速度である。
 また、離陸には長大な滑走路が必要で、日本国内で運用する場合、上記に加え加速用ロケットブースター(使い捨て)が必要になる。

 ガリーニン207はもともと大型巡航ミサイルを多数搭載して敵地上部隊を攻撃する空中ミサイル基地として設計されたが、バグア地上軍のレーダー妨害が強力で実用的でないと判断され、爆撃機型は6機の生産で中止された。
 バグア襲来後、欧州やロシアではバグアの強力な地上兵器にたいして対抗すべくマンモス級の地上兵器を開発しており、それらの輸送のために大ペイロードの輸送機が必要となったため、207が着目され、輸送機型(C型)として量産される事となった。
 総生産数は初期の爆撃型(B型)を含めて94機である。
 なお、ガリーニン207Cはロシアの巨大戦車バチューシャを2台搭載可能である。


MR-101M1主力戦車

初期量産型改M1帯電粒子加速砲
車載機銃
初期量産型140mmライフル砲
60mm磁力砲
巡航速度35km/h
最高速度45km/h
全長12.41m
重量59t
イラストレーター十河シン
・解説
 ドローム社と北米UPCの共同開発という形で行われたX1プロジェクトによって開発された戦車。
 MX-100の開発された翌年、MX-100主力戦車の培われたノウハウをもっと現実的なアプローチで実現させようと開発された戦車。正式名称は「MR-101M1主力戦車」。
 限定的にしか配備をおこなえないKVと能力者への不安から、当戦車は既に限界説が囁かれていた120mmライフル砲の代わりに、新たに開発されたドロームの自信作M2粒子加速砲をベースに車載用のM3粒子加速砲の開発・搭載を目的としたX1プロジェクトが再起動する運びとなった。
 すでに開発されているM2粒子加速砲は、電力消費が激しく通常の戦闘車両での運用が現実的でなかったため、よりコンパクト化したM3が計画されたわけである。
 しかし、粒子加速砲身の内圧処理と熱処理に手間取っている間に北米大陸の戦況は逼迫しだしてしまい、やむをえず初期量産型ということでM1型の改良と新砲塔の開発が決定した。
 しかし、M1改良型、130mm戦車砲、リニア加速砲の開発はいずれも頓挫、あるいは大きく遅れてしまう。
 途中ロシア・プチロフからの135mm戦車砲の売り込みなどもあったが、すべて(政治的な軋轢から)頓挫。結局クルメタル社との共同開発ということで落ち着き、液体火薬式140mmライフル砲が搭載された。
 薬きょうがないため、装弾数の増加(重量等の関係から)が見込める反面、液体火薬が100%の完全燃焼ではないため薬室内を100発ほど発射するごとにクリーニングする必要がある。(また砲身内部も焼けるため砲身寿命も短い)
 また、粒子加速砲用に作られた車体は、衝撃耐性が十分でなく、主砲弾の連続射撃などを行うと駆動系や電気・電子系統に支障をきたすという欠陥をもっている。
 M1粒子加速砲も装備できるが、過重量及び、1発撃つと作戦行動に耐えられる距離の移動が難しくなる有様なので、ほとんど搭載されていない。


LCH-5 サイレントキラー

武装40mm機関砲(プチロフ製)
AG14ヘルファイア(MSI製)/選択
20mm磁力砲/選択
巡航速度200km/h
最高速度285km/h
全長15.4m
全翼4.5m
重量5.9t
イラストレーター十河シン
・解説
 サイレントキラーとは、インドに本社を置くマルート・スタン・インディア社(MSI)が開発したUPC軍所属、攻撃用ヘリである。

 KVがいなければ、仮に空戦でヘルメット・ワームを追い詰めたとしても、市街地などの遮蔽物の多い場所に逃げ込まれたが最後、戦闘機では戦闘領域が違って戦いにならず、戦車では到着する前に壊滅されるか、運良く間に合ったとしても機動性の違いから全滅させられるケースに陥らざるをえなかった。

 そこでMSIは、市街戦の救世主として、攻撃型ヘリ開発計画(ガルダ・プラン)をスタートさせる。
 これは、そもそも小火器が開発可能兵装の中心であったMSIにとって、KVを開発する技術がなかったことに起因しているが、当時KVはまだ配備数が絶望的に少なかったこともあり、その『戦闘機が空中で変形をする』という機構自体に拒絶反応を持つ旧時代的な指導者が多かった。
 そのため、当時において『KVへのアンチテーゼ』『地に足のついた機体』として発売された攻撃用ヘリ『ガルダ』は多くの国家指導者の支持を集め、商業的には一定の成果をおさめる。

 だが、そもそも固定武装の脆弱であり、HWに有効な打撃を与えることができず、主力軍が来るまでの時間稼ぎとしての性能しか保持していないことや、電線に接触しただけで挙動を大きく乱すバランスのなさは、一ヶ月経過せずに問題視されることとなった。

 KVへのアンチテーゼとしてのヘリの存在は戦闘結果によって失われ、ガルダ・プランは放棄されることとなる。

 その後KVの運用コストの高さや、小回りがきかない点などを考慮して、MSIは再び支援用変形ヘリ『サイレントキラー』を発表する。
 だが、これは地に足のついた機体ではなく、『変形可能なヘリ』という、さらに斬新な発想に基づくものであった。
 しかし、量産体制まで組みあがったものの、変形時の負荷調整が思うようにはかどらず、小規模キメラ対応、傭兵の支援用機として、一定数が世界各地のUPC軍に配備されるに留まっている。


HD-123B 旋龍

武装奉天製20mm機関砲
奉天製5mm磁力砲/選択
巡航速度755km/h
最高速度785km/h
全長8.4m
全翼6.4m
重量0.9t
イラストレーター十河シン
・解説
 唐突であるが、諸氏は過去最も成功したKVを御存じであろうか?
 主要生産ラインに乗っているS-01、R-01。
 発売時センセーションを巻き起こしたディアブロ・ディスタン。
それまでの悪評を一気に払拭した雷電などの名前を挙げる方々も多いであろう。

 だがもしあなたが慢性的な予算不足に頭を抱えるどこかの組織に属した人間の一人であれば、間違いなく奉天の岩龍の名前を挙げるだろう。
 『軍事開発の最大の敵は国家予算』という先人の言葉を借りるまでもなく、ただでさえ高額な戦闘機の十倍近いコストがかかるKVは、有効性が認められる一方で常にUPC軍の悩みの種になっていた。
 UPCはさらなるKVの低価格化を打ち出すべく、岩龍よりも安価なジャミング中和装置を内包した機体開発を天北方工業公司に依頼する。
 そして同社が打ち出したものは、仮に撃墜されても部品を簡単に組み上げられ、過去の部品の流用性がきき、なによりの特徴は『変形しないKV』というものであった。

 もし発売されたならば「主力機として採用した能力者には逆にUPCから能力者へ奨励金が渡されるであろう」との噂もあった、このSES搭載機であったが、数が限られている能力者用とするには、あまりにも脆弱すぎ、一度偵察に使われたきり正式採用されることはなかった。

現在はUPC軍に配備されており、主に短距離偵察用や、移動用、訓練用として使用されている。


ラストホープ高速艇

・解説
 傭兵の生身での移動手段の総称。
 依頼を受けた傭兵が任務地へ移動するのに使われるもので、ULTの管轄にある。
 高速艇と称されているが、実際には細かく色々な手段が存在している。ラストホープ島からの距離や依頼の緊急性に応じて航空機であったり、船舶であったりする。乗り継ぎで車輛や鉄道も使用される事例も。
 どのような方法であれ、傭兵を円滑に任務地に移送し、任務終了後に速やかなラストホープへの帰還を約束する存在である。
 ただし、戦場のど真ん中には侵入できないので、送ってくれるのは最寄りの安全地帯までとなる。

V-22MSI エピメーテウス

・解説
 MSIがライセンスを取得し、独自に改良を加えて生産しているティルトローター機。
 プロペラ(ローター)の角度を変更することで、ヘリコプターと飛行機の特徴を併せ持つ。

 生身の能力者(AU-KV含む)を激戦区へ直接投入することを目的として開発された。
 UPC正規軍が使用している「V22オスプレイ」にサイレントキラーの消音エンジンを積み、装甲を強化している。
 垂直離発着と短距離離発着、空中停止が可能。
 最高速度は565 km/h、機内に制圧用火器(SES付)を設置可能。これはパイロットが使うものでなく、搭乗している能力者が使用するものである。

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