北アメリカ大陸の情勢
最激戦区の解放作戦! 


全軍に通達する。目標はシェイド! ただ一心に打ち滅ぼせ!


三度目の北米決戦! 宿敵、合間見えん!


 北米大陸に展開しているUPC軍は旧米軍を母体とした精鋭であり、装備・兵力ともに高い水準にあります。しかし、それを上回る敵勢力の前に劣勢を強いられています。
 2007年当時、UPCは、旧アメリカ合衆国東海岸部のすべての都市と旧アメリカ合衆国中央部諸都市のほとんどから駆逐されてしまっており、五大湖からオタワ(オタワ・フォート)ラインが主な戦闘地域となっています。
 西海岸では これまでバグアの本格的な攻撃が無かったサンフランシスコが、経済軍事の主要な位置をしめています。
 ロサンゼルスでは敵軍の侵入を防ぎきれぬ事態が散発し、占拠はされていないものの治安が悪化しています。

 過去、国連軍中核勢力が展開していた関係上、現在もバグア軍の展開が大規模に行われており、戦力の質、数共に侵攻軍最大となっています。バグア軍の北米大陸本拠地は、旧メトロポリタンXが存在したフロリダ州付近です。それ以外にもメキシコ湾沿岸部に多数の拠点を持つとされていますが、正確な情報は不明です。
 ワシントン、ニューヨーク、メトロポリタンX上空にギガ・ワームの姿が確認されています。

 旧アメリカ合衆国と東海岸部の多くの都市は地球、バグア両勢力の入り乱れた競合地域になっており、双方のパトロールによる散発的な戦闘が常に行われています。この地域では多くの都市や地域が無人地帯になっていましたが、2008年2月、シカゴ地下でバグアに占領されるまで開発されていた、対衛星用巨大砲『SoLC』がバグアによって開発が進められていたことで、奇妙な膠着が生まれていた北米戦線の状況は一変し、UPC軍が撤退した今でも、緊張度は上昇の一途を辿っています。

 旧アメリカ合衆国南部の破壊を間逃れた地域と中央アメリカ諸国、およびカリブ諸国は、地球側と思われる勢力との連絡が現在まで途絶えているため、完全にバグアの占領下にあると推測されます。

 北米大陸の兵力配置は、現在の主戦闘地域であるオタワ・フォート周辺に全兵力の7割が集中しており、1割は西海岸地域の防衛、その他は競合地域での戦闘や、占領地域の奪還などにあたっています。

 2009年7月に実施された『シェイド討伐戦』では、同年初めに奪還したばかりのロサンゼルスを餌としてバグア軍の象徴たるシェイドの撃墜をはかる大規模な作戦を展開しました。
 五大湖方面での正規軍の大規模攻勢は五大湖方面での大規模な激突となり、一方でロサンゼルス方面は両軍ともに少数精鋭のぶつかり合いとなりました。
 惜しくもシェイドを撃墜するには至りませんでしたが、五大湖方面ではバグアが放棄していたミルウォーキー、シカゴを相次いで確保することができました。確保といっても未だ二都市周辺のバグア勢力を全て駆逐したとは言えない状態ですが、少なくとも前線は南下した形になります。

 ラスベガスでは、都市部と強固な防衛力を誇るバグア要塞フーバーダムを中心に両軍が激しい戦闘を繰り広げていましたが、 2010年4月、フーバーダムの陥落により、人類はこの地域の奪還に成功しました。その後、同じく激戦区となっていたヒューストンの奪還により、UPC軍はメキシコ湾進攻への橋頭堡を手に入れました。また、続いてワイオミング州ナトロナ郡を奪還し、北米内陸西部のバグア軍は徐々にその勢力を弱めています。

  2010年2月に発令された『North America Strikes Back』は、北米のUPC軍による東海岸奪還作戦であると同時に、ワシントン、ニューヨーク上空のギガワームを撃破することを目的とした大規模な作戦でした。第一段階としてインディアナポリス、バッファロー、クリーヴランド、デートン、シンシナティ、ピッツバーグを同時攻撃にて奪還したUPC軍は一時優勢に立ちましたが、ニューヨークバグア軍とギガワームの北上、及びシェイドの介入を許してしまいました。モントリオール陥落という大きな代償を払った UPC軍ですが、世界最大のメガコーポレーションであるドローム社内のバグア勢力による横槍をも制し、オタワの寸前にて敵総司令官リリア・ベルナールを討ち取り、ギガワームの破壊に成功しました。
 しかし、直後に元ドローム社筆頭役員であったバグア、ビル・ストリングスがワシントンのギガワームを宇宙へ浮上させ、オタワに宣戦布告した事により、戦場は地上と宇宙に二分しました。
 宇宙における大規模作戦はこの『America Strikes Back』が 初の試みとなり、また、地上においてはメトロポリタンXの10km級ギガワーム『ビッグワン』の北上により戦闘が継続しましたが、ワシントンのギガワームは宇宙で撃破され、同時に東海岸へと進攻したUPC軍・傭兵部隊によりニューヨーク、ワシントンが確保されました。
 『ビッグワン』はノースカロライナ州中央部に墜落し、現在の前線はこの付近となっています。



・中立国コスタリカ
 もともと国軍がないコスタリカは戦闘に参加できず、また国内に重要な攻撃目標も無いため、現在までバグア軍の攻撃が行われていません。
 その他、コスタリカは単独でバグアへは無線による中立交渉を行っていますが、バグア側からの返答は今もって返されていないということです。ただし、コスタリカ領内でバグア軍が破壊活動を行った事はまったく無く、前述のような理由も有り、バグア側から中立を黙認されているのではないかという希望的な見方もあります。
 UPCに対して、コスタリカ政府はコスタリカ領内での戦闘を一切禁止しています。
南アメリカ大陸の情勢
激闘のジャングル! 初の南米大規模作戦!


 バグア軍侵攻開始直後、この地域はバグア軍の攻略ルートからそれていたらしくほとんど攻撃を受けることはありませんでした。
 侵攻作戦がひと段落つき、めぼしい攻撃目標がなくなった後で攻撃を受けた形です。
 2007年当時、侵攻開始まで時間的余裕があったことから、南米諸国とそこに展開していたUPCは、比較的効果的に防衛をする事ができています。現在、南米大陸の地球軍は兵力も補給状態も極めて厳しい状態にありますが、バグア軍も、停滞し始めた他地域の侵攻に焦りが出てきたのか、南米での戦いに精鋭を送り込む事は無く、劣勢のまま膠着しています。

 南米のUPCはバグア勢力の中に孤立した形になってしまっており、補給がほとんど受けられない状態にあります。しかし、バグア軍にとって当面攻略しなくてはならない大きな目標も無いため、この地域のバグア軍はさほど強力なものではありません。

 広大な面積のジャングルが競合地域になっています。敵味方が錯綜して収拾がつかない、文字通り泥沼状態です。
 ジャングルの中の小さな村や、アンデス山脈の谷間の離村がどちらの味方であるかは、入ってみなければわからない状態になっています。

 北部諸国コロンビア、ベネズエラ等はバグアの占領状態にあり、バグアの基地として機能しています。
 またペルーの新政権は、表面上バグア打倒を謳っているものの、その行動は親バグアそのものです。
 長期に渡り膠着状態にあった南米ですが、2009年11月、UPC南中央軍より発令された正規軍とULT傭兵の合同作戦「ジャングル・ザ・フロントミッション(JTFM)」開始以後、南米の人類勢力は順調にコロンビアの三大バグア基地を陥落させ、国内全てのバグア勢力を駆逐したとは言えませんが、同国の奪還を果たしました。
 しかし、その後のUPC軍は、周辺国家に対するバグア軍の反撃や、軍内部に侵入したバグアの対処に追われ、勢力を拡大するに至っていません。


・中立国ボリビア
 ボリビア政府はバグア圧力のため政府が瓦解し、07年3月、その年の3度目となるクーデターにより新政権が誕生しました。
 新政権は一方的に(バグア、UPC両軍に何の申し出も無く)中立宣言をし、世界を驚かせています。
 ボリビア政府は、バグア、UPC両軍に領土からの公平な撤退を提案していますが、事実上無視されている状態でした。
 「JTFM」開始以降、バグアによる武力行使が散発し、国内世論はUPC派と中立派に二分しています。

 しかし2010年8月、ボリビアに対してバグア側より国境都市への砲撃と共に、宣戦布告が行われました。これは人類よりになりつつあったボリビアへの、ベネズエラバグア軍による粛清の意味合いが強いものでした。
 時を同じくしてボリビア国内ではキメラが人々の生活を脅かし始めました。これを防ぎ、ボリビアを守るべく展開されたボリビア防衛作戦は、けれども、決して人類側が優勢だったわけではありませんでした。
 総司令官ソフィア・バンデラスのみならず、幾人もの名の知れたバグアがUPC軍・傭兵部隊の前に立ち塞がり、作戦に駆けつけたブリュンヒルデもまた甚大な被害を受けて撤退を余儀なくされました。
 ついにはボリビア国王ミカエル・リア、摂政マガロ・アルファロを始めとする首脳陣らの命をも脅かされたものの、傭兵達はこれを阻止する事に成功しました。しかしながら、首脳陣の中からは多数の死者が出ており、その殆どがUPC派でした。
 生き残った中立派の首脳陣は引き続き、UPC軍を遠ざける動きを見せましたが、国王ミカエル・リアはこれを退け、多くの国民の支持を得てボリビアのUPC加盟を決定しました。