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シナリオ形態:大規模作戦 |
難易度: 特別 |
参加費: 無料 |
参加人数: 無制限 |
報酬:180,000C(全参加) |
◇5/17 9:30
第二フェイズ締め切り
◇5/26
第二フェイズリプレイ公開
5/31 9:30
第三フェイズ締切
◇6/9(水)
第三フェイズリプレイ公開
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※注意 参加PCのデータはプレイング提出時のものが反映されます。装備のお間違えのないようお気をつけ下さい。
■オープニング本文
※7月5日更新
●死者への言葉
突貫工事により、チュニジアの基地は当面の拠点化を完了した。既に一時的な拠点ではなく、要塞といって良いほどの規模だ。今後は掘削工事などを行い、主要施設の地下化などを進めるのだろう。
『今その屍を地に委ね‥‥』
故、ピエトロ・バリウス中将の葬儀を大々的に行う点については、考慮の余地がなかった。今後、彼の姿を持つ敵が現れるとしても、それは死者であると宣言せねばならないのだから。しかし、ここに神の手に委ねるべき屍は無いのだ。
『土を土に、灰を灰に、塵を塵に帰すべし‥‥』
参列していたハインリッヒ・ブラット准将は頭を垂れる。彼に平穏を与えたまえ。しかし、残された者の様子を知れば、彼の魂は安らぎを得ないだろう。欧州の軍団長の座は空席となる、と彼は聞いていた。階級と実績の両立する将官が不在なのだ。兵站や教育といった基幹については老練な大将達に任せるのも良い。しかし、空陸海の垣根すら曖昧な現代の戦闘に適応するには、彼らは老いすぎている。
「‥‥あとは貴官の処分か。第二フェイズまでの功績と相殺して据え置き、辺りで済めば良いが」
「どのような処分を受けようとも、構いません」
ツォイコフの目に後悔の色は無い。そもそも、アフリカ進攻の最終段階の躓きは、傭兵に多くを委ねすぎた点にある。2000名に及ぶ能力者の集団は、正規軍内部にも存在しないのだから、当てにするのは悪くは無い。しかし、最終段階ではあまりにも多くを期待しすぎた。それがバリウスの身柄のみならず、弐番艦の大破、ミカエルの放棄という結果に繋がっている。甘えすぎた、と言ってもいい。その責はミハイル・ツォイコフ大佐個人に負わすべきではないが、誰かが負わねばならないのも間違いない。
「少なくとも、ジブラルタル海峡の砲台は破壊した。再び渡渉するのは困難ではあるまい」
「ギガワーム二隻、それにアフリカ北部の要であろうドーム要塞を守将もろとも打ち倒したのですから」
2人はこの作戦で得た戦果を語る。語ることで、失われた物に価値があったと自分に言い聞かせるように。
●『ピエトロ・バリウス』
欧州軍・北方軍は当面の間、バリウスの後任指揮官を選定しない事を選んだ。ロシアからアフリカに至る長大な前線は、個人が管轄するには重すぎる、という事もある。そしてもちろん、その能力を持つ指揮官が居なかったと言う実際的な理由の方が大きい。ブラットを推す声もあったが、欧州軍の統括は特殊作戦軍の指揮と兼務できるようなものではなかった。
いわゆるバリウス軍団は、彼の子飼いの将官達が結束を固めているという。有力な遊撃戦力として運用されていた同隊を分割し、配置しなおすという本部の動きに対抗しての事だ。対バグア戦争においては、遊撃の存在は大きい。ブラット自身の特殊作戦軍がそうなのだが、欧州軍内部でも独自の遊撃戦力を持つことは必要だと、バリウスは考えていた。
「守りに入るか、それとも攻めを考えるか。その違いと言う事だな」
「中将は常に攻める事を念頭に置かれていた。‥‥残念だ」
彼ら2人はいわゆるバリウス派ではない。しかし、彼の実績を思い、その後を考えれば暗澹とした表情になるのは否めない。
「チュニジア沿岸要塞を『ピエトロ・バリウス』と命名する。また、ミハイル・ツォイコフ大佐の命令無視については不問とする」
その日の午後、欧州軍の出した声明はそのようなものだった。
Event illust : Kuratch!
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ハインリッヒ・ブラッド
イラストレーター : J.2
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我々の力及ばず、ピエトロ・バリウス中将は戦死された。
‥‥その事実は忘れまい。
私は彼の遺志を汲み、この地にて一時指揮を代行する。
困難な局面に、諸君の力を貸して貰えるように願う。
切り替えねばならない。
我々は、大いなる敵をこれから相手取らねばならないのだと。
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