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シナリオ形態:大規模作戦 |
難易度: 特別 |
参加費: 無料 |
参加人数: 無制限 |
報酬:120,000C(全作戦参加)
※活躍に応じてさらに支給 |
備考:小隊制度本格的に実装。
充実した作戦のために、参加を勧める。
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決行日時:
2008年4月25日 リアルタイムイベントページ公開
2008年5月21日 最終結果発表
2008年5月27日 褒章・勲章アイテム配布
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■オープニング本文
<UPC欧州軍 軍団長室>
塗り替えられた地図。だが、その新たな地図に、軍団長と准将は向き合ったまま、静かに溜息を吐いた。
「ふむ。何とか制圧に成功したか‥‥」
シシリー、サルディニア、コルシカの各島は、傭兵達の尽力により、その司令部を敗走させるに至った。
前線はイタリア側へ後退し、傭兵達の間にも安堵の空気が広がっている。しかし、准将の顔色は未だ冴えなかった。
「楽観視は出来ないでしょうな。散発的に戦闘は続いていますし、イタリアでは、シェイドらしき機影が目撃されているとの情報です」
その理由は、傭兵達の間にも重傷者が頻発し、なおかつイタリア本土から、黒い機影が現れたとの情報が入ったからだ。事前に、イタリア付近においての目撃例もある事から、その信憑性はかなり高い。
「考えようによってはこの黒い機体が相手の最終兵器というわけか‥‥苦しい相手だが、倒せないことはない」
だが、イタリア戦線について述べる軍団長の声色は極めて明るかった。
黒い機体が怖くないと言えば嘘になるし、ここまでの犠牲を払ってきた以上、必ずイタリア解放だけは成しえなければならないが、この段になって謎の新兵器を出されるよりは余程思考を組み立てやすい。
「問題は東ヨーロッパ戦線か‥‥敵の詳細も不明だったな‥‥。さて、どうする。君の意見を聞こうか」
その背後には、アフリカ・ギリシアのバグア軍が控えている。
この二つを放置するわけには行かない准将、まずその最前線であるスペイン戦線へと地図上のポインターを移動させる。
「防衛線の再構築には成功しましたが、今度また抜かれれば、ヨーロッパの西側を明け渡す事になります。増援の要請は受理されていますが、間に合うかどうか‥‥」
イギリスとカナダ両国から、増援部隊が出発したとの報告は入っている。しかし、相手の数が不明な為、その増援が足りるかどうかが判明しない。不明瞭なまま戦闘を行い、万が一防衛線を抜かれたとなると、下手をすれば欧州軍本部のあるドイツ国内まで、一気にバグア軍がなだれ込んできてしまう。
そうなれば、ヨーロッパ全体の陥落は決定したも同然となってしまう。
そんな危機的状況の中、准将が言う。
「我らの優位を見せねばならないでしょう。欧州は此方の土地。攻撃手段を持っているのはなにも相手だけではないということをみせなければなりません」
「ユニヴァースナイトか‥‥あの中佐とは昔から相性が合わないが、今さらそんなことを言っても始まるまい。できる限りの手は打とう」
北米から向かう大きな戦艦の駒に、大きく息を吐くピエトロ。
かたや被害を被っても戦線の安定に心血を注ぐ大局主義者。かたや部下の安全を第一に考え、不満があれば上官であろうとも拳を振り上げる現場主義者。
ピエトロ軍団長とツコフォイフ中佐の間に、過去何があったかというのは想像に難くない。
「腕は確かであることは保証いたします。‥‥ただ、これでも東ヨーロッパ戦線は安心しかねます。アースクエイクだけなら対応のしようもありますが、赤い機体、ファームライドには退いて‥‥いや、堕ちてもらわなければならないでしょう。1機でも多く」
「『エース』の登場に期待か‥‥勲章の用意だけはしておこう。できればこの13枚のファイル、一枚でも減らしてもらえることを祈ってな」
軍団長はファームライドの操縦者と思われる13名の情報を記載したファイルを、静かに力を込めて握り締めたのであった。
<ラジオ放送>
「既に勝敗は決した。欧州という地名が消える日も近い。‥‥諦めるのだ。脆弱なる存在よ。ゾディアックは我々にとっての新たなる槍である。赤き槍に貫かれて、耐えられる者はいない」
唐突に、鮮明に繋がるラジオ放送‥‥ふだんはバグアの妨害電波の影響で、大なり小なりノイズが入るものだが、一切のぶれもなく流れるそれは、瞬時に欧州全土を駆け巡っていく。
ゾディアックとは初めて聞く単語だが、どうやらファームライドのパイロットのことを指しているらしい。
「諸君の『先輩』を紹介しよう。力を与えられる喜びを彼らは知っている。‥‥お前たちは、どうかな?」
ブライトンの声はそこで途切れ、あとはただ機械的な音声が‥‥ファームライドのパイロットの名前を読み上げていた。
ハンノックユンファラン
ダム・ダル
ミカ・ユーティライネン
ユカ・ユーティライネン
ハワード・ギルマン
ルウェリン・アプ・ハウェル
イネース・サイフェル
クリス・カッシング
エルリッヒ・マウザー
シモン
ジャック=スナイプ
甲斐蓮斗
アスレード
聞いたことがある名前も、ない名前もあった。
ただ、ラジオは彼らの名前を読み上げただけで、突然プツリと放送は途切れた。
<UPC欧州軍 軍団長室>
「‥‥名前まで教えてくれるとは親切なことですね」
ラジオ放送の紙を眺める准将。こちらに既にある程度の情報は集まっていたが、
これだけ公にするということは‥‥メディアが飛びついて情報が公開されるのもそう遠くはないだろう。
軍団長は最終フェイズを前にして地図を眺めるのにも疲れたのか、娘が工作で作ってくれた灰皿を火のついていない煙草で定期的に叩く。
「できれば存在自体隠しておきたい人間‥‥輩も何人かいるのだがな。エースができたとなればこぞって公開したくなるのは人類もバグアも一緒なのだな」
「こちらも登場に期待しましょう。用意した勲章と報奨金が使えることになるといいですな」
「‥‥まったくだ。メディアに暴かれるまでもない。こいつらの子細など、死後にわかれば十分だ。
気持ちよく報奨金を払わせてくれることを願うよ」
ピエトロは灰皿をポケットにしまって煙草に火をつけると、准将の提出した書類に静かにペンをはしらせたのであった。
【ファームライド・あるいはシェイドを撃墜した者に以下の褒章を与える。】
UPC軍鉄菱勲章(撃墜者とそれに準ずる者)
1,500,000 C
尚、撃墜者は別途UPC欧州軍本部にて勲章の授与式を行なう。
Event illust : Kuratch!
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ジェームス・ブレスト
イラストレーター : Kuratch!
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よう、お疲れさん!
あの赤いヤツを鹵獲しちまうなんてビックリだぜ!
親父が中身を見るなり頭を抱えて
胃薬を飲んでいたみたいだが、
きっとこの先これが大きな結果に繋がると思うぜ!
んじゃ、とりあえず怪我しているヤツはしっかり直しとけよ!
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