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●アース・クエイクについて
●地中からの威力
見た目は……巨大ミミズそのもの、そう、その生態もきわめてそれに近しい。
最初に出現したのは恐らくギリシャだろう、地響きと共にバグア軍が投入して来た新兵器。
正確な数値は不明だが、その体長は20メートルを優に超えると思われ、地面を掘削して現れてくる。
地上にいるKVや能力者の真下に――口を開けてぱっくりと。
対象を飲み込むという意味では蟻地獄と称してもよさそうなものだが、相手はあくまでミミズである。それも紛う事なし、確実にKVを一呑み出来るサイズの。
地中より襲い掛かる呑み込みの破壊力については既に報告が上がっており、恐らく、どんな硬い機体でも一撃で戦闘不能に陥る破壊力が予想される。
<アースクエイク>と名づけられたそれは地中を移動するため、レーダーには捉えられない。当然だ、誰がこんな敵を想定しようか。
付近にいる際に発生する地響きも、KVに搭乗している状態では察知が極めて難しい。
また、掘削と同時に土砂は排出しているのか、アースクエイクが出現したと思われる付近にトンネルらしきものは見当たらなかった。
もっとも、その辺の地盤が緩むという、出現の証は刻まれていた訳だが……。
<写真 : アースクエイク>
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