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●敵新戦力・情報
ヨーロッパ解放戦・スペイン戦線。
スペイン戦線は強固だった、味方ではなく、敵の方が。
もしもこれが陣地争いだったなら、まだどこかに隙も出よう。だが完全制圧されたスペイン主要都市から、敵がそれ以上出てくる様子はない。
戦線は膠着する一方、偵察に出た機体は原因不明のまま姿を消失、その不気味さ、情報の欠如がUPC軍の侵攻を踏みとどまらせ、状況の悪化に拍車をかけている。
この状況にUPC軍は傭兵にスペイン都市の偵察を依頼、向かった先はバルセロナ、バレンシア、サラゴサ、サラマンカの四つ。
いち早く報告書の上がったバルセロナ陽動戦では、『レッドデビル』の情報が僅かながら報告されていた。
曰く、光学迷彩を使用してくる機体であり、その強さは僅か10秒で5機が食われるほどだった、と。
バルセロナ陽動戦で生還したのは僅か三機、簡易報告ではあるが、バルセロナ偵察戦・サラゴサ偵察戦共に甚大な被害を受けたという。
傭兵達の報告によると、交戦中、何故か地球軍兵器にしか反応しない筈のロックオンアラートが作動したという話。
更に、唯一帰還した撮影機の映像を分析してみれば、その加速形式は地球軍と同様である事が発覚した。
その謎に対し、カプロイア伯爵はレッドデビルがイタリア・カプロイア社の開発中だった新型機『ファームライド』だったと発表。
ナポリ陥落と共にバグア軍の手に落ち、利用されたのだろうと推測を述べる。
元々有人機として作られたためか、ファームライドにはそれぞれ操縦するパイロットが確認され、その存在は複数機確認されているが、具体的に何機があるかは、目下不明だという……。
<写真 : カプロイア社試作機。ファームライド>
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