ルール

ナイトフォーゲル

ナイトフォーゲル(KV)の宇宙での戦闘ルールを記載しています。

●機体戦闘の注意

宇宙でのバグア兵器との戦闘中は『ブースト』か『簡易ブースト』を使用する必要があります。
簡易ブーストを使用できる機体は、機体説明に「簡易ブーストを使用可能」と明記されます。
宇宙用キットを装備した場合、通常は簡易ブースト機能を持ちません。
何らかの事情でブーストを使用できなくなった場合、動きについていけなくなる為、基本的には戦闘を継続できません。
もしもバグア側が攻撃してきた場合は、命中と回避を1/10とした状態で判定されます。

宇宙空間に準じる月面や他天体では、以下の場合において『ブースト』と『簡易ブースト』を使用しないでよい場合があります。
・重力がある地表、あるいはそれに準じる足場の有る場所での陸戦形態。
・(重力の有無に関わらず)大気のある環境での空戦形態。


KVの機体特殊能力について

 大気圏内、及び水中用KVの機体特殊能力(機体スキル)の一部については、宇宙での使用が行えません。


簡易ブーストについて

 ブーストに付随する効果の中で、宇宙空間での高機動戦闘に必要な擬似慣性制御機構のみを使用可能としたものです。ブースト同様、能力の使用中は宇宙空間での戦闘を可能とします。
・練力消費は1ターンで5となります。(※5月1日より練力消費10から変更)
・旋回に必要な行動力0の効果を受けます。
・移動力2倍、および命中・回避に+30の効果を得られません。
・「旋回に必要な行動力を0にするスキル」は解説での記載の有無に関わらず、一律で代用品とすることはできません。
・低重力環境でのペナルティを打ち消します。

戦闘マップ

 宇宙におけるKVの戦闘判定を行う際に戦場となるマップは、下記の4段階に分けられます。

・広域マップ/大気のない(非常に薄い)天体の“高空”
 障害物の非常に少ないマップです。
 月など大気のない天体の高空(高度100m以上)なども含まれます。

・障害空域マップ/大気のない(非常に薄い)天体の“低空”
 残骸や岩塊など、ある程度のサイズをもった障害物が多く存在するマップです。
 月など大気のない天体の低空(高度100m以下)なども含まれ、この場合は地形や建造物を障害物と見做します。

・閉鎖空間マップ  艦艇、基地、小惑星などの表面や内部のマップです。
 重力がない環境で適用されるもので宇宙に準じる扱いとなります。

・低重力陸戦マップ
 月面などの小さいながらも重力のある「地上」マップです。
 重力制御機構を持つ艦艇、基地の表面や内部なども含まれます。


 このうち広域マップのみ1スクエアの1辺を100mとして扱います。それ以外の高度は全て、1スクエアの1辺は10mとなっています。
 それに伴い、広域マップにおいては射程はすべて1/10(端数切捨て)になります。
 マップの仕組みとしては、広域マップの中に障害空域マップ、及び閉鎖空間マップが存在するという扱いになります。
 また、月などは広域マップが高空、障害空域マップが低空、地上が低重力陸戦マップという扱いになります。

マップ移動に関する特別な状況


 異なる宇宙マップへの移動については、速度の同調の為に1ターンを要します。
 垂直離着陸系の特殊能力については有効です。
 低重力陸戦マップから広域マップ、障害空域マップへの移動は離着陸の扱いとなります。

 例外として艦艇や基地などにおいて重力制御機構の有無によって、低重力陸戦マップと閉鎖空間マップが入り混じることがあります。
 重力制御装置のある部屋(低重力陸戦マップ)の隣に、重力制御装置のない部屋(閉鎖空間マップ)が並ぶような状況です。

マップ間の攻撃

 宇宙マップ間において戦闘機形態で行動している場合、彼我の速度差などから攻撃には一律でペナルティが掛かります。
 ペナルティの内容は、命中が10%まで低下、攻撃と知覚が50%まで低下します。
 前者は照準のしづらさを、後者は着弾タイミングの計り難さを表します(※SESの最大出力ポイントからずれてしまう為)。
 なお、人型形態である場合は速度差が少ないため、攻撃についてのペナルティは受けません。


マップに存在、戦闘が行える状態

・広域マップ
 武器の射程・・・1/10
 戦闘機形態・・・移動力そのまま
 人型形態 ・・・移動力は1固定(ブースト時は2、移動関係スキル使用時は+1)

・障害空域マップ
 武器の射程・・・そのまま(障害物が多いので射線確保が必要です)
 戦闘機形態・・・移動力そのまま
 人型形態 ・・・移動力そのまま

・閉鎖空間マップ
 武器の射程・・・そのまま(遠距離兵装は形態的に使えない)
 戦闘機形態・・・移動不可(停止は可能)
 人型形態 ・・・移動力そのまま

・低重力陸戦マップ
 武器の射程・・・そのまま(遠距離兵装は形態的に使えない)
 戦闘機形態・・・移動不可(停止は可能)
 人型形態 ・・・移動力そのまま
 ※重力が存在するのでブースト、簡易ブーストを使用せずにでも戦闘可能です。
 ※行動内容に応じ、マスタリングで低重力によるペナルティが発生することがあります。
 ※低重力ペナルティはブースト、簡易ブーストで打ち消すことが可能です。

ナイトフォーゲルの大気圏突入/離脱

 宇宙マップから大気圏(高高度マップ)への移動をKV単独にて行う場合、3ターンの間【自らのターンに10スクエア前進します】。その間はスキルの行使、及び回避と受防を含む一切の行動を放棄する必要があります。その後、【最大耐久力の50%のダメージを受け】通信途絶を経て高高度マップへ移動します。
 宇宙用KVが独力で大気圏離脱を行う場合、高高度へ上がった後にブーストを30ターン連続で使用する必要があります。通常は困難で有る為、外付けのロケットブースターを併用する事が可能です。また、この時間は、母艦からのカタパルト射出などで軽減する事が可能です。

脱出ポッド
 宇宙での戦闘において撃墜された場合に備え、コクピットブロックはそれ自身が推進力を持つ小型の宇宙機となっています。
 コクピットブロックは近距離の味方基地への自動帰還装置を備えており、また独力で大気圏への突入が可能です。
 撃墜された場合でも、生還する可能性は地上と同等に存在します。




●その他


宇宙での移動について

 宇宙空間において、母艦その他の拠点から戦場までKVで移動を行う場合があります。その際、母艦から戦場までは基本的にカタパルトなどにより打ち出され、戦場まで直線ルートで移動を行う事となります。高機動戦闘を行う必要がない状況ではブーストの必要は無く、機体練力の消耗は通常の戦闘における消耗のみとなります。
 もしも移動中に交戦の必要がおきた場合は任意で高機動戦闘に移行し、迎え撃つ事が可能ですが、上記の戦場への移動中は生身依頼における高速連絡艇の現地までの移動と同様に、OPにて別記が無い限り基本的には描写されず、その移動中にペナルティを受ける事もありません。

宇宙用キット

 大気圏内、及び水中用の機体はそのままでは宇宙に出る事ができません。推進器を初めとする宇宙航行に必要な機能を外付けする必要があり、それは宇宙用キットと総称されるアクセサリを装備する事で解決されます。
 宇宙用キットには、宇宙用SES兵器へ水素を供給する為の機構も内蔵されている他、数回分の水素カートリッジを含むものもあります。


宇宙用兵器について

 水中用武器を水素カートリッジ+宇宙用キット/フレーム併用で宇宙・地上で運用する場合には、SESは作動する為ダメージは通常通りとなりますが、射程が1以上の場合、1となります。
 また、地上用武器を水素カートリッジ+宇宙用キット/フレーム併用で水中で運用する場合、あるいは使用条件を満たした【SP】武器を水中で運用する場合にも同様に射程が1となります。

近接武器。短めの格闘武器です。ナイフや剣の類です。
歩行形態でのみ使用することが可能です。
中距離武器。長さのある格闘武器です。槍やポールウェポンの類です。
歩行形態でのみ使用することが可能です。
銃器。比較的短射程の射撃武器です。銃や弓などの射撃武器の類です。
歩行形態、飛行形態の両形態で使用することが可能です。
遠距離武器。比較的長射程の射撃武器です。ミサイルやロケットランチャーの類です。
飛行形態でのみ使用することが可能です。
遠隔攻撃機。遠隔操縦可能な無人戦闘攻撃機の類ですが、ルール上は武器として扱います。
この兵器は攻撃時に距離による修正を受けずに、攻撃判定を行うことが可能です。個別に特殊な操縦を行うことはできません。
歩行形態、飛行形態の両形態で使用することが可能です。ただし、重力下での運用はできません。


宇宙での武器の扱い

 大気圏内、及び水中での使用を念頭におかれたKV用SES兵装は、そのままでは宇宙での使用が行えません。
 その為、運用についてはKV用水素カートリッジを装備する事が必要です。
 水素カートリッジは基本的にはアクセサリ装備であり、一定の回数だけ大気圏内用KV兵装に水素を供給します。

宇宙での【OR】武器の扱い

既存の【OR】アイテムは例外的に、大気圏内か水中用何れかの特性と共に宇宙用の特性も所持します。
宇宙用兵装の本体から水素を供給される機構を持つと共に、大気圏内、あるいは水中分類(武器アイコンで見分けます)に従った使用も従来通りに可能となっています。


●宇宙での船外活動(生身)について

 宇宙空間においてKVや宇宙艦艇に搭乗せずに戦闘を行うことは賢明ではありません。
 最小の宇宙船とも呼ばれる宇宙服ではありますが、広大な宇宙の広さに対して人類側の宇宙服は小さなボードに過ぎません。
 また、戦闘においても足場のない宇宙では能力者の身体能力は活かしづらく、SES兵器の水素の排気は著しくバランスを崩しやすくなります。

 しかし、宇宙艦艇や宇宙施設の近傍であれば、事情が変わってきます。
 比較的短期間で宇宙艦艇に戻ることができますし、構造物を足場とすることで戦闘能力を奮う余地が生まれます。
 船外活動による能力者の戦闘は、船から船へ、船から陸地へと切り込み突撃を行う、古い時代の海兵に似たものとなります。

宇宙服の扱い

 宇宙服には、能力者の戦闘に耐えうる戦闘用宇宙服と、能力者の戦闘には対応していない通常宇宙服の二種類があります。

・戦闘用宇宙服
 10分間に練力を1ずつ消費する変わりに、宇宙空間で能力者の生身戦闘を可能にします。

 能力者の戦闘に耐えられる特殊な機能を搭載した宇宙服です。
 通常宇宙服に比べて動きやすく、頑丈なものとなっています。
 近接白兵戦を前提とした装備である為、ダメージコントロールも多重に行われて、剣などで切り裂かれても瞬時に応急処置がなされます。
 ただし、これらの機能はエミタやSESによる補助を最大限に活用して稼動するものであり、着用者の覚醒、非覚醒に関わらず、10分毎に練力を1ずつ消費し続けます。
 また、宇宙服は近距離の通信機能と磁力靴、フックベルトなどの機能を有しています。

 戦闘用宇宙服に分類される中で、装甲重視、動きやすさ重視など種類はありますが、以上の機能は必ず備えています。


・通常宇宙服
 20世紀の時代から大きな進歩は遂げていない通常の宇宙服です。
 ある程度のダメージコントロールはありますが、SESやエミタをフル活用した戦闘用宇宙服に比べると脆弱です。
 戦闘に用いた場合、中の能力者が力尽きるよりも先に、宇宙服の限界で戦闘不能になることでしょう。


AU-KVの扱い

 AU-KVは戦闘用宇宙服の代用として使用することが可能です。
 地上での使用とはいくつか異なる点が存在します。

・戦闘用宇宙服と同じ機能
 AU-KVは簡単な調整を行うだけで、戦闘用宇宙服と同等の機能を持つ状態にすることができます。
 また、非覚醒状態であってもアーマー状態のまま着用し続けることが可能です。
 ただし、非覚醒状態ではAU-KVは全身に重りをつけたようなもっさりとした動きしかできません。

・バイク形態になることはできません。
 宇宙空間で生身を晒すことになる為、バイク形態になることはできません。
 宇宙艦艇のエアロックなどで事前にアーマー形態で装着することになります。
 周囲の真空を確認している状態ではAU-KVは自動的にアーマー形態を維持するようにロックされています。
 これは、装着者の覚醒が解除された場合も含みます。

使用できる武器

 大がかりなKV用武装とは違い、生身用の武装については戦闘用宇宙服などとの接続により地上と同程度に使用することが可能です。
 特別な準備はとりたてて必要ありません。