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己丑北伐‐カメル共和国詳細資料

●カメル共和国・詳細資料

カメル共和国の詳細資料である。
グレプカによる参戦という形で、大きくクローズアップされることになったカメル共和国。
この国と傭兵の関わりは決して小さくはない。
●カメル解放戦への経緯

●カメル共和国小史
 オセアニア大陸北西に浮かぶ島国。20世紀前半まではポルトガル植民地であったが、第2次世界大戦後独立。
1960年代〜90年代にかけては軍部独裁政権と民主化を求める反政府ゲリラの内戦などにより混乱が絶えず、また国際的にも非難を浴び孤立状態にあった。
 1999年に開始されたバグア軍大侵攻の際はオーストラリア攻略の進撃ルートから外れていたため直接攻撃は免れたものの、その後のキメラ災害などにより国内は大混乱に陥る。
人口は公称約2百万人。ただし21世紀以降キメラ災害や極度の治安悪化、物資窮乏などにより、実際には百万人前後まで減少しているともいわれる。

●DF計画とシモンの反乱
 2007年、オセアニア大陸を完全占領したバグア軍に脅威を感じたカメル軍部の一部タカ派軍人達は、UPCに無断のまま違法プロジェクト「DF計画」を密かに開始する。それは死刑囚、人身売買組織から買い取った少女などUPCが承認するはずもないエミタ適性者達を集め、強制的にエミタを移植し能力者の特殊部隊「デビル・フォース」を結成するというものだった。エミタ移植にあたったのはULTだが、カメル側の巧みな書類操作により正規の適性者と信じて疑わなかったという。
 被験体第1号のラザロ(gz0183)が実戦訓練も兼ねL・Hに傭兵として派遣されている間、第2号のシモン(gz0121)は仲間のDFメンバーと謀りカメル陸軍基地を脱走。この時侵入したキメラにより多数のカメル将兵が殺害され基地のメインコンピュータも破壊されたことから、裏でバグアの手引きがあったことはほぼ間違いないと思われる。
 この事態にUPCはL・Hの傭兵部隊を派遣。ラザロの協力もあり、南部海岸からオーストラリアへ亡命を図ったDFメンバーのうちシモンを殺害、ペテロ、マリアの2名を拘束した(この際、シモンの遺体のみバグア側に回収されている)。
 また違法プロジェクトの露見によりカメル軍事政権は崩壊。代わって成立した穏健派のロベルノ大統領を首班とする新政権はDF計画を中止し改めてUPC軍の駐留を受け入れるなど、カメル再生に向けて乗り出した。
「これで事件は終わった」誰もがそう思い安堵したが――。

※この項の関連依頼
最も危険な味方」(対馬正治MS)
「悪魔の部隊」シリーズ 逃亡 追跡 断崖 (対馬正治MS)
マリアの家路」(対馬正治MS)
犯罪者矯正プログラム」(対馬正治MS)


●蘇る悪魔〜「射手座」のシモン〜
 2008年、欧州攻防戦のさなか人々はブライトン博士のラジオ演説の中に再びシモンの名を聞くことになる。バグア軍エース部隊「ゾディアック」の1人、「射手座」の称号を持つ男として。一度は死亡が確認されているため、現在のシモンはバグアに寄生されたヨリシロであろう。
 アジア決戦においては第3のステアー・パイロットとして能力者達の精鋭部隊に甚大な損害を与え、さらにその混乱に乗じて因縁あるカメル共和国を占領。現在は親バグア国家と化した同国の駐留バグア軍司令官を務める。

 出現当初、生前の記憶の影響か激しく人類を憎み、FRでL・H本島に威嚇攻撃を仕掛けるなど過激な行動が目立つシモンだったが、バグアとしての意識が定着するにつれ彼の思考と行動パターンは徐々に他の武闘派バグアとは一線を画してくる。
 カメル攻略の際は電撃作戦でUPC軍のみを撃破。その後カメル軍とは単独講和し、クーデターで成立した親バグア政権を傀儡として間接統治を行うなど、武力にものをいわせた無差別攻撃が主流である他のバグア軍とは明らかに異なる戦略を用いている。皮肉なことに、バグア軍駐留とオーストラリアからの物資援助により、現在のカメル一般国民は人類側統治圏の安全地域とほぼ同レベルの生活水準を保っているといわれる。
 だからといってシモンが人類に「好意的」と見るのは早計であろう。彼はあえて人類側と同様の政治・外交手段を以てUPCを牽制した初のバグアであり、またその統治手段は「目先の安全を保障することで人類側の抵抗心を削ぐ」、すなわち人間の脆弱な心理面を巧みに利用したより狡猾な手法ともいえる。
 これは「人類に絶望を与えることにより、逆にその成長を促す」というエミタ・スチムソン等の思想とはまるで対照的だ。なぜか? その答えは間もなく明らかになった。
 ――我々の想像を超えた恐るべき形で。

※この項の関連依頼
【KM】シリーズ(対馬正治MS)
 【KM】遙かな渚
 【KM】カメル占領
 【KM】女神の舞う空
 【KM】捕虜返還
 【KM】大統領の伝言
 【KM】消える子供達
 【KM】蘇る悪夢
 【KM】取るべき道は
 【KM】セルベルク強襲

●ハリ・アジフとNDF計画
 そもそもカメル軍内部における「DF計画」は千人に1人という希少なエミタ適性者を手っ取り早く確保するという、いわばその場の必要に迫られ開始されたプロジェクトであった。だがある時点からそれは方向転換し、「反抗的な大人の犯罪者より、従順な子供の適性者を心理改造することでより『完全な能力者兵』を生み出す」というさらに非人道的な計画へと変貌していく。
 ここで重要な役割を果たしたのがカメル共和国有数の臨床心理学者ハリ・アジフ。彼はバグア侵攻前の時代、メトロポリタンXの刑務所で囚人のカウンセラーを勤め、数多くの凶悪犯やテロリスト、大量殺人犯と接することによりその心理データを多数採取していた。本来なら新たな犯罪抑止に貢献するはずだったその研究成果を、カメル軍部は全く逆の目的、すなわち「DF計画」に応用するべくアジフに強要する。
 その被験体とされたのが5番目のDF隊員候補だった「サロメ」――強盗犯に両親を惨殺され、自らも心身に深い傷を負った少女、結麻・メイ(gz0120)である。ただしこの「実験」は途中でシモンの反乱が発生し、計画に関わる軍幹部多数が死亡したため最終段階を迎える前に中止された。

 その後カメルを事実上占領したシモンはメイを直属の部下として迎え、さらにはアジフ博士を拘束することでバグア側の手による「ネオ・デビルフォース」結成=「NDF計画」を目論む。アジフ自身は良心の呵責に耐えきれず服毒自殺してしまったが、その肉体はヨリシロ化され、カメル領内セルベルク基地において「NDF計画」のプロジェクトリーダーとなる。
 カメル国内、あるいはオーストラリアから集められた少年少女達にバグア技術とアジフの研究成果を融合させた「心理改造」を施し、サイコパス殺人鬼と同様の精神構造を刷り込まれた新種の強化人間を生み出すNDF計画――バグアとしてのシモンが利用価値を見いだしたのは人類の「進化」などではなく、その心の奥底に潜む「深く冥い闇」そのものだったのだ。

 そして2009年秋。情報部よりNDF計画の存在を知らされたUPC総本部はその断固阻止、また東南アジア地域への脅威を取り除くためにもカメルの親バグア政権打倒を決意。ここに「カメル解放戦」の幕が上がることとなる。

※この項の関連依頼
喪服の少女」(対馬正治MS)
【KM】シリーズ(対馬正治MS)

●カメル方面・バグア軍

○シモン(23歳、男性、バグア)
 カメル駐留バグア軍司令官。ゾディアック「射手座」。搭乗機はステアー。
 詳細は「NPC紹介」参照のこと。

○結麻・メイ(12歳、女性、強化人間)
 バグア工作員。シモン直属の部下。5番目のDF隊員「サロメ」になるはずだった少女。当初は「結城・アイ」の偽名で九州K村に潜入、エミタ適性者の戦災孤児を集め親バグア派への洗脳を企てる。結果的にこの計画は失敗するが、この際のK村に対する心理工作が後のカメル支配にも応用されたと思われる。
 生前のハリ・アジフから心理改造を受けるもこれは不完全に終り、そのため感情の起伏が激しく、まだ人間らしい感情を捨てきれない面もある。

※関連依頼
「山の分校」シリーズ(対馬MS)
 山の分校〜潜入〜
 山の分校〜墜落機〜
 山の分校〜事件〜
 山の分校〜救出〜
 山の分校〜墓参〜

○ハリ・アジフ(58歳、男性、バグア)
 生前はカメル有数の心理学者であったが、シモンからNDF計画への協力を強制された際に自決。だがその肉体はヨリシロ化され、そのままNDF計画プロジェクトリーダーとなる。バグアとしては研究家肌であり、自ら戦闘に参加するのを好まない傾向がある。

○NDF−01:マルコ(14歳、男)
○NDF−02:ルカ(13歳、女)
○NDF−03:トマス(12歳、男)
○NDF−04:マティア(10歳、女)
 現時点で実戦可能段階にあるNDFの強化人間たち。10代の少年少女が多いのは脳機能が発達段階にあり、単なる洗脳より複雑な「心理改造」を受け入れやすいため。男女ともに青い制服をまとい、実戦時も青くカラーリングされたエース機ワームに搭乗する。そのため別名「青の部隊」と呼称されることもある。
 なおマルコとマティアは白人(オーストラリア人)、ルカとトマスはカメル人。