UPC正規軍
新型パイロットスーツ

 UPC正規軍に新型パイロットスーツの導入が決定された。
 今まで従来型戦闘機の飛行服とGスーツをKVでも使い続けていた正規軍のKVパイロットにも、ようやくKV向けに調整されたパイロットスーツが支給されていくことになる。
 また、このパイロットスーツは従来型戦闘機のパイロット用としても使用することが可能となっている。

新スーツの特徴

 この新型パイロットスーツの特徴は高い伸縮性にある。規定範囲内の体格であれば、男女の別無しに着用することが出来るようになっている。
 この高い伸縮性は人工筋繊維によるものであり、体型にあわせてぴったりフィットするようになっている。プログラムを調整すれば最近気になるお腹を隠したり、寄せて上げ(以下略)。
 これらの伸縮性は本来、過剰なGがパイロットに掛かると自動的にパイロットの下肢を締め付けて血液の降下を防ぐ仕組み、つまりGスーツ
としての機能である。しかし、万年金欠組織であるUPC正規軍にとっては男女別にする必要がなかったことはコスト削減に繋がると高評価であった。

新型スーツに
    傭兵の貢献?

 体にフィットするタイプのパイロットスーツは傭兵の間では早い段階から流行している。正規軍用の新型パイロットスーツはこうした傭兵達のパイロットスーツが参考にされたという。
 参考画像はある傭兵の一団が着用していたものである。
 正規軍用のものは体にフィットするアンダーウェアは半袖に省略されており、上からフライトジャケットを重ね着する構造になっている。こうしたところで細かくコストカットされている点は金欠組織の哀愁漂う点である。

世界各地で生産中

 この新型パイロットスーツは世界各地のメガコーポレーションでライセンス生産される予定。共通規格の範囲内であれば各社毎のアレンジが許容されており、各社は自社の工業力や特性にあわせた生産を行っている。近日中に傭兵向けにも販売される予定である。

 なお、本号ではUPC正規軍の金欠ぶりをオーバーにクローズアップしているが、資金が潤沢とは言い難いものの言うほど大袈裟には窮乏していないとフォローしておく。ただ、職業軍人という性質上、装備品に対して「体を軍服に合わせろ」式の慣習が多く幅を利かせている。それが傭兵の待遇と比べた時に「金欠組織」という言葉を想起させるのである。

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