PT-054K ロジーナ
・開発の経緯
・PT-054ロジーナ(本国仕様)
プチロフがロシアのUPC正規軍向けに開発した機体。
最前線での過酷な戦場環境においても、良好な稼働率と必要な戦闘力を両立させる為に開発された。
本国仕様のPT-054は手足が細く華奢な印象を与える機体で高い機動性を持っている。
搭載燃料も少なく、防衛に特化した機体であるとされている。曰く「開発目的に祖国防衛の色合いが強い。長駆敵地に攻め込むまでもなく敵の方からやってくる」からである。
最大の特徴であるのが、ストームブリンガーと名付けられたブースト制御装置である。
バイパーに搭載され、ドローム社が未だに秘匿しているブースト空戦スタビライザーに匹敵する能力である。
必要なタイミングで必殺のもう一撃を与えられる能力は高い戦闘能力を生み出している。

・PT-054K1(第1ロット)
PT-054を傭兵向けに改修した輸出仕様。
ULTの要求仕様により装甲の強化と燃料タンクの増設が行われ、本国型よりも太く逞しい腕部と脚部が特徴的である。
あらゆる状況で稼働できるメンテナンス性の良さを持たせる事を目指し、変形機構を簡素にすることで製造・整備のコストを大幅に削減することに成功している。
輸出型への改良がスムーズに行われたのもこうした特徴に裏付けられている。
プチロフ製の大火力銃砲を活用するため、安定した物理攻撃力、ロシアが得意とするIRST搭載による命中力、ペイロードも大幅に強化されている。

しかし、燃料タンクの追加によって機体構造の脆弱化したことが主要顧客である傭兵から大きな不評を受けてしまう。プチロフは第2ロット以降について生産を切り替えることを余議なくされた。
第1ロットの機体はPT-054K1と呼ばれており、ULTに納品された機体はすべて回収されて、UPC極東ロシア軍などの正規軍が使用している。

PT-054K1のスペック
 攻撃 270
 命中 260
 回避 100
 防御 250
 受防 250
 知覚 90
 抵抗 180
 装備 450
 行動 3
 生命 100
 練力 200
 移動 3
 兵装 4
 アクセサリ 4

・PT-054K2(第2ロット以降)
プチロフ工業地帯の中でも、もっとも製作精度の高い工場でのみ生産された第2ロット以降のPT-054Kである。一般的にロジーナと言えば、この機体を指す。
この徹底した品質管理によってPT-054Kの第2ロット以降の品質と性能は格段に向上した。
しかし、その性能向上とトレードオフしたものは莫大な生産コストの高騰であり、前線における整備運用の困難さであった。
後者については、ラストホープ島の巨大な格納庫やショップ、一部のメガコーポレーションの出店などの存在により、最新のテクノロジーの恩恵を受けることのできる傭兵が使用する分には普段意識する必要のないことである。
しかしながら、前者についてはプチロフ社の財政に大きな打撃を与えた。
PT-054Kロジーナの第2ロット以降の生産は作れば作るほどに赤字になったのである。
その理由は記念すべき輸出用KVの第1号を失敗させる訳にもいかず、生産コストの高騰を無視して使用権販売価格を据え置きにした為である。

その後、廉価版として開発されたPT-056ノーヴィ・ロジーナの登場によって生産は打ち切られている。

・PT-054KM(初期ロット改良型・本国仕様)
PT-054Kをあらためてロシア本国仕様に改修、生産したマイナーチェンジバージョン。
若干性能が向上しているが、実質的にPT-054K1と同じ機体である。
PT-054Kの初期ロットであるK1型はプチロフに回収され、一部が極東ロシア軍などの正規軍で運用されていたが、欧州情勢の安定とともに長距離進攻が可能な航続距離(大きな燃料タンク=練力)を持つK型の利点が注目されることとなる。本土防衛に特化したPT-054(本国仕様)のみでは、今後の国際社会の中で十分な存在感を示せないとの見解である。
生産ラインの精度はK1型に準拠しており、第2ロット以降のK2型には単機の性能で及ばないものの、過酷な最前線でも高い稼働率を維持することが可能となっている。
2010年4月末からの北アフリカ進攻作戦に投入される。

・PT-054Kbis(第2ロット以降の改修型)
一部の傭兵にのみ使用されているPT-054K2のバージョンアップ型である。
もともと使用権販売価格との関係で売れば売るほど赤字を出したと言われるK2であるが、このバージョンアップによって一部のパーツを最新型であるPT-062グロームと共通化することに成功している。
これによって性能を引き延ばしつつ、運用コストの圧縮に成功している。
このバージョンアップをすべての傭兵に完了すれば、プチロフはコストのかさむK2の予備部品生産を打ち切ることが出来る為、プチロフとしては早くバージョンアップが完了することを祈るばかりである。
なお、ロシア軍のPT-054K1はこのバージョンアップ対象となっていない。