![]() |
PT-100ラスヴィエート |
●斜め45度 ラスヴィエートは宇宙用KVである。その為、同社製のKVでもPT-058E サヴァーに匹敵する精密機器を搭載している。 それに伴い開発担当者は細部までキッチリとした設計を施しており、品質管理もプチロフとしては高い水準を求められている。 その為、本来コンソールを叩いたからといって調子が戻ることはあり得ない‥‥はずであった。 しかし、実際に完成した機体は、例のジンクスがしっかりと継承されているという噂が瞬く間に広がった。 これには開発担当者も困惑の色を隠せなかったらしいが、現場からは「これでこそプチロフ!」と高い評価を得る要因にもなっている。 本当にジンクスが存在するのかは不明であるが、少なくとも搭乗経験者の体験談から統計を取ると50%くらいの確率でジンクスが成功しているとされている。 あるいは、例の打ち上げ作戦に参加し、帰ることの無かった試作機パイロットたちの執念がこの機体に乗り移っているのか、などといった声も聞かれるが詳細は定かではない。 一つ言えることは、仮にこのジンクスが効果を発揮しなかったとしても、ロシア将兵はコンソールを叩いただろう。 ジンクスとは、そういうものだ。 ●PT-98、PT-102 傭兵向きの正式採用機であるPT-100ラスヴィエート。 これの兄弟機としてPT-098、PT-102の2機が存在している。 両機とも愛称にはロシア軍の伝統である女性の名前を採用している。 ・PT-098 リディヤ(Лидия) 俗にいう試作型PT-100ラスヴィエート。これに正式な形式番号を付けたものである。 エンジンは宇宙用の物ではなくロジーナの物を流用している。 元々は全機体がエンジンを宇宙用に変更、後述するPT-102への変更を予定していたが、変更コストの関係でこのままとなっている。 基礎性能としては申し分ない機体ではあるが、その開発経緯故量産には至っておらず、テスト用、あるいは緊急時の防衛用としての運用を予定している。 ・PT-102 レギーナ(Регина) ラスヴィエートの本国仕様とも言うべき機体。 元々気休めレベルだった最適化機能及び追加装甲をオミットし、徹底的に生産性を向上させている。 装備も専用の宇宙用装備を用意。ドローム社で言うところのCOP-KVと同様の扱いになっている。 完全に宇宙専用機としての運用を想定して量産を行っているため、大気圏内での投入は予定されていない。 これは大気圏内用の主力KVとしてPT-062 グローム、その本国仕様であるPT-064 ファイナが存在しているため、地上戦力の増強は必要ないと判断されたためである。 ただし、宇宙用KVに搭載された宇宙用装備は原則として地上でも使用することが出来るので、まったく地上戦闘ができないということではない。 |