PT-062bisグロームbis
●グローム本国仕様・PT-064ファイナ
 PT-062グロームの本国仕様というべき機体がPT-064ファイナである。
 グロームとの差異はあまり存在しないが、基本的には正規軍向け仕様として簡素化・合理化が図られている。
 グロームのバージョンアップにあわせて、ファイナも大規模改修が行われ、グラスコックピット化、HOTAS概念の導入。加えて新型兵装搭載管理システムの搭載、新型データリンク装置、位置評定報告システムの導入などが行われた。
 ナイトフォーゲルの操縦はエミタAIによる支援による部分が大きく、こうしたコクピット周りの改修に大きな恩恵はないものの、正規軍パイロットはコクピット調整は最低限にしか行われない為、最大公約数の使い心地を考慮する意味でこうした改修は有意であるといえる。
 なお、傭兵が使用するナイトフォーゲルは個々人が自分の好みや感性にあわせて、コクピットを個別に調整、場合によってはオーダーメイドすることも可能である。その為、グロームの純正品コクピットの改良は必要ないものとして見送られた。

 あわせて、ファイナには専用の対地攻撃兵器が用意されている。これはドローム社のCOPナイトフォーゲルと同じく、特定の機体での運用のみを考慮したものであり、グロームなどへの装備ができないものとなっている。
 一時は輸出することも検討されたが、全KV対応モデルの開発に失敗して頓挫している。

 ファイナとは、PT-034ナーシャ以来のロシア軍の伝統である女性の名前が愛称として使用されているものである。
 これに該当しないのは輸出用の機体であるグローム、サヴァー、チャイカなどとなる。