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メルス・メス社が開発したKV。 全てを自社製パーツのみで構成し、更に基礎段階とはいえ革新技術である斥力制御を搭載した当機は、まさにメルス・メスの新たな原点(サイファー=ゼロの意)となるはずであった。 しかし、提携関係にあったドロームから突如として脅迫ともいえる圧力がかかり、フレームはアンジェリカ系、エンジンはSES-191とドローム製の技術が提供されることになった。 中でもSES−191はメルス・メス製のものよりも小型・高性能であったが、放熱に難を持つ問題作であったため、機体の小型化と女性型シルエット導入によって放熱効率の向上が図られている。 小型の機体に高出力エンジンという組み合わせは、期せずしてサイファーに高い加速性と最高速度を与えることとなった。また、ドローム製フレームとエンジン、メルス・メス製の各種パーツは相性面で最高とは言えず、必然的に構造は高度な効率化を求められた。結果としてディスタンのような整備の手間は劇的に改善されたのだが、これらは怪我の功名といえよう。 当初の計画とは大きく形を変えつつも完成したサイファーは、メルス・メス技術陣の意地の結晶といえる。 だが、当機の名はその出自の複雑さを別の意味でも表している(サイファー=暗号、の意味もある)ともいえよう。 AU-KVにも対応している。
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