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CATCH THE STAR なんかもう色々SOS
── 寺網戦隊エイプリジャー ──
最終話


●なんとなく最終決戦
 数々の修羅場を潜り抜けたエイプリジャーは、魔法っ子リアンの導きにより、エネミーの本拠地へと向かっていた。ここまでくるのに、両軍合わせて千人近い犠牲者が出ている。彼らの為にも、ここで引き下がるわけにはいかなかった。
「見えた! あれが秘密の本拠地だよ!」
 本拠地と書いてアジトと読んで欲しい。ここから先は、リアン嬢を解説役に、各員の勝負を順に追いかけていく事にしよう。
「っていうか、嬢っていうな。僕は違うんだってば!」
 本当はしつこく性別を連呼していたのだが、夢と魔法の微少女に性別は関係ないので、ここは潔く報告書から削除させていただく。
「をーほほほほ。良くぞたどり着いたわね。エイプリジャーよ!」
 荘厳な雰囲気のする城。異空間に何故そんなものがあるのかはともかく、城門では、でっかい胸をたゆんたゆんさせた女幹部ミユが、怪人エチゴヤ以下多数の戦闘員を従えお出迎えに参上していた。
「あらあら。怪人エチゴヤ親父さん、黒い目隠しがズレていらっしゃいますわよ?」
 だが、どっちが悪役だかわかんないセリフでもって、そんな事指摘されちゃっているエチゴヤさん。言ったのは御法川 沙雪華(gb5322)だ。
「目隠しではない。これはサングラスだ!」
「えぇい、ここを通させるわけにはいかないわ。さぁお前達、やぁっておしまい!」
 目隠しを直しつつ、そう言うエチゴヤに、ミユがGOサインを出した。刹那、後ろ側にいた、エネミーの団体さんが、雪崩を打ったようにヒーロー側へと襲い掛かる。
「うふふふふ、長年続けてきた私の研究が、遂に実を結ぶ時でございますです‥」
 まず、ペルツェロート・M(ga0657)が、どこからともなく取り出したのは、やたらうねうねぬるぬるとした触手である。しかも微妙に動いており、まるで面倒がった主婦が床に投げ出したハンガーの束くらい大量だ。
「いやぁん」
 それが、エイプリジャーに次々と襲い掛かる。いや、エイプリジャーだけじゃない。何故かミユやリアンにも襲い掛かり、エチゴヤのおっさんは器用に避け、奥さんの方に行って見たり。
「あらあらあら、そんなトコ触っちゃ駄目ですわよー」
 しかも、ちょっと戦隊番組では放映できないような、あんなところやこんなところだ。
 そう言いながら、しっつこく入り込んでくる触手を排除した御法川嬢、ついでにベルシェも排除する。
「やはり‥全年齢推奨作品で触手は不味かったのでございますですかー!?」
 いや、それは色々とまずすぎだろう。二人とも。ともあれ、悪は滅‥‥ではいない。続々とそこかしこで勝負と言う名のネタの応酬が行われていた。
「共に歩もう悪の道! 我々はいつもみんなを待っているわよ!」
 両手を広げ、自信たっぷりに言う桐生院・桜花(gb0837)。だが、クリス・ディータ(ga8189)はそんな桜花サンにあっかんべーと舌を出して、馬鹿にしている。
「ふふん。そんなご意見に従うわけないでしょう? おしりぺんぺーん、だ」
 彼が着ているのは、全身黒いレオタードに黒いマント。デザインだけはふりひらの魔法少女だが、正直言ってどっちかっつーと、その辺の中世でモンスターを率いていそうな魔女様である。
「マジカルロッド、ちぇぇんじ!」
 そんなクリス、ひとしきり馬鹿にし終わったらしく、嬉しそうに持っていたでっかい鎌を振るう。いわゆる死神仕様と言う奴で、掛け声ひとつで、重力なんざ無視しちゃった装飾品が、魔力っぽい輝きを発していた。
「‥‥ばいばい」
 なぎ払った先には、演説中の桜花さん。
「最期にミユさんのおっぱい触らせてほしかった‥‥」
 なんぞと、全年齢対応型コンテンツにはあるまじきかも知れないセリフをはきつつ、哀れデスサイズの錆びと消える。
「えぇい、必殺ねこねこぱーんち!」
「させるかっ。その動き、見切ったっ!」
 これだけ大量にいると、中にはあんまりやる気があるようには見えないのに、そのうずたかく積み上げられたリアルラック力でもって、カメラに映っている御仁もいる。聖昭子(ga9290)のねこねこ装備に、岩崎朋(gb1861)が彼氏と一緒に隙見て攻撃。
「やーらーれーたー! このぷりてぃなぬこぬこ装備が破られるなんてー!」
「しょうりっ」
 う゛いっ!! っと指先をまっすぐあげてる朋ちー。猫グローブ_・猫耳・猫尻尾と、ある意味カンペキな装備だったのだが、走り回ってぶつかった相手に猫パンチでは、どうやら疲れちゃったようだ。
「むう、このままでは、エイプリジャーが微少女戦隊になってしまう。それはまずい!」
「だからボクは違うってばーー」
 大槻 大慈(gb2013)に、リアンさんが抗議をしているが、そんなものは端から聞く耳を持っちゃあくれないので、とっとと諦めるよろし。ぎゃあぎゃあと大騒ぎしているリアンさんを無視し、大慈が取り出だしたるは、柿渋染めの高級ハリセン。
「‥‥変身!」
 何をどう変身したのかはさておき、そのハリセンを魔法のロッドがごとく掲げると、現れたのは、濃紫のAUKV。胸と額にハリセンマークがチャームポイント。
「ハリセン王見参! クラえ、ハリセンスプラーーッシュ!」
「はいはーい、カメラ通りまーす」
 敵の攻撃は全て避ける! と、固く心に誓っていた大慈だったが、名乗り上げた瞬間、それをあおりで撮影していた金田まゆら(gb2193)の撮影機材用台車に轢かれている。
「あら、どうしたんですか?」
「ひ、ヒーローがこんなところで負けるなんて嘘だぁぁぁぁ!」
 何事もなかったようにこくびをかしげるまゆらに、ぴくぴくと痙攣しながら、そう呻く大慈。メットのバイザーに『YOU LOSE』の文字が、さらに涙を注がれる。
「せいぜい30歳まで頑張って、「魔法使い」になるがいいさ、アコギ小僧クン?」
「あの、私‥‥女なのですけれど」
 そんな光景に、壬影(ga8457)が見下したようにそう言った。が、念のためIDカードを確かめてみると、アコースティックギターを片手にした藤木 千歌(gb2006)さんは、まごう事なき女の子である。しかもいわゆる帰国子女って奴だ。その証拠に、彼女の奏でるヴァイオリンは、いわゆる『すごい音』だ。
「ぐうっ、これで突破口が開かれる‥‥筈」
「まぁ、倒れるほどに感動してくれるなんて感激です」
 ばったりと倒れた壬影に、目を潤ませながらつついてくる千歌。どうやら、本人はすばらしい音楽だと思っているようだ。
「世知辛いねぇ」
 でもって、完全に勝敗が付かない勝負もあったりする。フローシァ・アベノチカ(ga7175)が、ダンボールのお家に包まりながら、表札代わりに缶詰の空き缶がおいてある。
「そ、そんな格好をしても駄目です。て言うか、ミユ様に近づかないでー」
 負け組の権化と化し、敵の同情を誘おうとするが、ミユ様に命も中世も捧げすぎちゃって、エチゴヤ親父のごめーれーなんぞ、端から聞いちゃいない真田 一(ga0039)は、そんなアベノチカさんを、鼻で笑い飛ばす。しかし、対抗策には、巨大なリフレクターだけの為、お互い膠着状態だ。
「はーい、魔法少女ニモにおまかせっ♪」
 そんな状態を打開しようと、ニモ・ニーノ(gb4833)が、やっぱりふりひら‥‥ただし、今回はピンクと白の正統派魔法少女‥‥姿で、割り込んでくる。そのターゲットは、紅茶を片手に、事態を見守っていたカラスだ。
「魔法呪文は面倒なので以下略! 召喚! ホワイトアーム!」
 狙い目は、その足元。黒いサークルから、白い幽霊的な腕がにゅるりと伸びてくる。
「ネーミングセンスがないよ。そのまんまじゃないかー。ねぇ? カプロイア卿」
 あんまりやる気のないカラス先生。何故か同じテーブルに、ティーセットがもう一脚。しかし、そこにいたはずのカプロイア伯爵は影も形もなかった。代わりに、後は任せたとばかりに、レインボーローズが一輪。ニモ、そんなテーブルセットごと、白い腕で絡め取ってしまう。
「仕方ないね。ここは道を譲ってあげるよ」
「悪者は「うちくびごくもん」だよ!」
 ぶっちゃけ負け惜しみなんだが、ニモは気にしていない。ところが、勝利の余韻に浸っているニモの乗る台が、突如動いた。
「その魔法少女もらいましたぁーーっ!」
 フィルト=リンク(gb5706)が、足元の台をひっくり返している。見れば、お立ち台になっているのは、踏み台ではなくちゃぶ台だ。
「ボクはお持ち帰り厳禁だって言っただろーー」
 既にリオンがその網にとっ捕まっている。
「悪しき闇を貫けカラドボルグ」
 そんなリオンとニモを『お持ち帰り箱』に詰め込んでいるフィルトに、天空から現れた真っ黒な雷が降り注いだ。
「ふ。‥‥楽勝だったな」
 蒼い籠手と薄いメイルを身につけた時神 勇輝(gb1345)が、ぼそりと呟きつつ、姿を表した。その手には、両刃の西洋剣が握られている。ばちばちとスパークしているのは、雷の魔法を付加してあるせいだろう。
「ほんとう‥‥いろいろと‥‥SOS‥‥です‥‥」
 こうして、最終決戦第一部は、gdgdなうちに幕を閉じるのだった。


●用済み
 第二部は、カプロイア伯爵の自慢話から始まる。
「はっはっは。どうかねミユくん。我らが精鋭達の活躍ぶりは」
「若干なにか違うものも混ざっているような気が致しますけどぉ‥‥?」
 しれっとした顔で、薔薇を投げているカプロイア卿。その薔薇をぽっと頬を染めつつ大事そーに受け取ったミユ様、せめてもの抵抗とばかりに、嫌味を言って見るが、すっかり素が出てしまっている。
「やれやれ。ミユくんにも困ったものだね。もう少し、落ち着きと言うものを持ったらどうかな。いい年なんだから」
 そんなミユちゃん‥‥お前なんかちゃん付けで呼んでやる‥‥に、ちくりとツッコんだのは、リチャード・ブレア(gz0036)。
「って、なんで偉い人がここにー!?」
「ん? なんで私が、エネミーかって? 何となくだよ。何となくだ。駄目だよ、君。若い女の子がそんなはしたない格好をしていたら」
 周藤 惠(gb2118)がおめめをぱちくりしていると、ブレアパパ、その大きな胸に不満そうに上着をかける。
「す、好きでしてるんじゃありません! も、もう、いやぁ‥‥」
 例によって巻き込まれた恵ちゃん、上着着たままダッシュ逃げ。そんな彼女を迎えたのは、五十嵐 薙(ga0322)。
「勝てば大きく、負ければ真っ二つ。愛する人を手に入れた私に、このパートロッドが無敵のパワーを授けます。そこのあなたも救済完了!」
「えい」
 愛する思いはパゥワァ全開。だが、その直後、後ろからセージ(ga3997)に殴られる。ここまできて、まだ乱闘が治まらないことに、業を煮やすミユ。しかし、そんなミユの後ろ‥‥ちょうどアジト方面から現れる別の部隊。
「問題ない。全て計算済みである」
「何ッ」
 ミユが振り返る。と、現れたのは、めがねの青年。
「ご苦労だったね。ミユくん。もはや君に頑張って貰う必要ない。素直にあの長官とやらの元へ行きたまえ」
 顔の前で手を組み、画面のどこに張り付いているのかわからないテーブルにひじを着く秋月 祐介(ga6378)。よくみりゃテーブルは鉄壁のディフェンスに定評のある小鳥遊真白(gb1959)だ。
「お前は‥‥プロフェッサーA!」
「軍は私が掌握した。総帥はお怒りだ。責任を取ってもらおうか」
 通称『教授』は、ミユが失脚するチャンスを、ずーっと狙っていたらしい。眼鏡をきらんと輝かせ、彼は断罪のセリフを吐く。
「さようなら、幹部ミユ‥‥巨乳というだけで萌えると思うな!」
「あーーれーーん☆」
 足元ががたんっと穴開いた。で、異空間を通って、ミユ様はエイプリジャーの足元で伸びている。
「と、とりあえずどうする?」
「ミユ様運んでおけばいいんじゃないかなっ。一緒くたにまとめて。だってまだああ言うのいるし」
 顔を見合わせる勝ち組のエネミー達。見れば、エルネア・トゥフィード(ga8374)をぶっ飛ばしたハルカ(ga0640)ちゃんが、ミユんトコまでにじり寄っている。
「わ〜い、勝ったぞ〜♪ ミユお姉さま〜、チューして〜」
 んん〜っと唇を突き出すハルカ。ミユ様をそのままお持ち帰りしている。後ろにぞろぞろまとまった『FC戦闘員』引き連れて。
「ジーク・カオス!」
「ジーク・カオス!!」
 残った戦闘員が、びしぃっと敬礼する中、プロフェッサーがこう命じている。
「さぁ‥‥カオス時空に引きずり込め!」
 でろでろでろでろでーろんっと、天空がにわかに曇りだし、周囲の空気が七色に染まる。どうやら、ヴィンセント・ライザス(gb2625)の仕掛けた各種罠が発動したようだ。
「作戦は全て計画通りだ、さぁ始めよう‥次の闘争を、次の次の闘争を‥‥」
 教授がそうおっしゃいますので、ここからはダイジェストでお送りさせていただきます。誰が誰だかわからないと困るので、IDと名前をつけて。
「そんなのは正義じゃないです。正義のなの元に、エネミーの皆さんには矯正作業を執行致します。正義正義正義ー」
「ぐあああ。やられたー」
「なのです」
 ヒーロー側、熊谷真帆(ga3826)VSエネミー側、カレンスキー(gb5025)は、戦場の風紀委員、真帆ちゃんの大勝利。
「真帆ちゃんばかりにやらせるわけにはいかないわ。私だって敵を刈り取っちゃいますよ」
「わぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜んっ♪」
 ヒーロー側、卯月 桂(gb5303)の身の丈ほどの大鎌が、予想外の角度からの攻撃で持って、エネミー側、響 愛華(ga4681)を攻撃。が、獣の力にはその速さが付いていかなかったようだ。雄たけびと共に粉砕されてしまう。
「今だ。狙い撃たせて貰うぜ!」
 どっかで聞いたようなセリフをはきつつ、ヒーロー側ライル・ディランディ(gb5764)がエネミー側ナッシュ(ga9055)を撃つが、ユカイな仲間5名に阻まれ、その機会を逸してしまう。
「甘い。我が軍団は、その程度では落とせませんよ。散れ!」
 さらば狙い撃つ人。五人がかりの槍衾に引っかかっていた。
「この世界を渡る超硬度だんぼーが潰されるなんてー。なーんてね」
 藤宮 鈴花(ga6724)VSエレーナ・シュミッツ(gz0053)は、エレーナが盾でぶん殴られて負け。
「必殺28分身チーズマジックー!」
「所詮貴様等はこの程度ということだ、何、死亡フラグびんびんだと!?
 食べ物を粗末にしてはいけません。バラエティ以外は。と言うわけで、必殺チーズぬとぬと攻撃に出たエル1(ga1874)は、地味な盾の裏で呪詛の言葉を繰り返す鷲羽・栗花落(gb4249)によって、真っ白になっていた。
「男なら拳ひとつで勝負!」
 とか言いながら、平野 等(gb4090)、砂で目潰ししたり、フェイント使ったりと小細工しまくっていた。
「その割にはひきょうなっ。ゲソレンジャー出動!」
 ここに来て、ようやくヒーローらしい奴が出てきたなぁと、ほっと胸をなでおろすのは、報告官だけではあるまい。レーン・M・アルトナー(ga4384)のいるゲソレンジャー、平野を週毎に入れ替わる怪人さんがごとく、イカ釣り漁船に引っ張り上げると、盛大に名乗りを上げた。
「この世に悪の栄えたためしなし! 海鮮戦隊げっそれんじゃーー!」
 どーんっと海産物らしく噴水が吹きあがる。だって温泉だとゆだっちゃう。
「無粋な‥‥」
 だが、そんな彼らに立ちふさがるマント。ナイトゴールドさんでわないが、にたような感じの人だ。ただし、たぶんちっちゃい。そしてさわやかさが倍。見た目的な意味で。
「誰だお前は!」
「私はナイト・ユキシロ。愛しきマドモアゼルと、相棒ミカガミの為に生きる春の探求者‥騎士。さぁ、受けるが良い。心の雪を解かし、春への噴流へと続くこの光の知る辺を! 内蔵雪村展開! その心の壁を粉砕してくれる!」
 ぺかーっと内臓雪村が四方八方に散った。その光に浄化されちゃう一サン。
「我々はミユ様のために‥‥戦って‥‥本望だ‥‥キィーー」
「‥ふっ‥我が内蔵雪村の光が春を運んだ! 私はやったよ、マドモアゼル」
 いや、勝どきを上げるのは良いのだが、その後ろ側では、目からビーム、鼻から毒々しいガスを出しているL3・ヴァサーゴ(ga7281)に追いかけられている、メイド姿のティム・ウェンライト(gb4274)がいたりするのだが。
「うわーん!! 帰ってみーさんに言いつけてやるんだからなー?!」
 しかも、名乗り上げやっている黒須 信哉(gb0590)こと、哀と憂気を拳に纏って戦う武闘派せんとーいん、クロスノヴァ☆が、しゃべってる間に跳ねられている。
「こらこら! いくらエイプリルフールでも、それはだめぇ」
「うふふふ。意外とイけたわ」
 8人の猛者を食い倒したユーディス(ga8245)さん、モザイクに『お子様立ち入り禁止』と書かれたボードの裏から、姿を見せる。胸をわずかに覆っただけで、バスケットボール二個分をぶら下げたユーディスさん、ぺろりと唇の端っこについていた液体をぬぐった。
「どうやら一周したようだな。では、次なる作戦に移らせてもらおうか‥‥」
 一通りの勝者と犠牲者を出し終えたプロフェッサー、手を組んだまま、にやりと笑う。
「こんな事もあろうかと‥‥。いでよ、ブラックデー! 消えろ、バカップルどもめ!」
 彼の周囲に、真っ黒な輪が9も連なっている。それはまるで、嫉妬に狂った炎のように、周囲へと襲い掛かり、朋と透とティムが生贄になった。
「はっはっは。これで私の勝ちだ! カプロイアもミユも恐れるにあらず!」
 勝ち誇った様にたか笑うプロフェッサー。が、カプロイアはいつの間にか、うまい事その騒動から逃れちゃっていた。

 こうして、世界は新たな闘争の世界へとシフトした。だが、このカオスな世界に収拾が付くかどうかなど‥‥誰にもわからないのだった。



執筆 : 姫野里美
Event illust : 加倉祭


優勝

秋月 祐介(ga6378)